体調と感情と認知機能のつながり ーST渡邉弘人ー

こんにちは、Asian STこと渡邉(ワタナベ)です。

ミャンマーでJICAシニアボランティアを終えて帰国後の現在は、非常勤で就業・生活支援センターで勤務しながら、フリーランスSTとして今後活動できるよう準備を進めているところです。

現在の勤務先は、利用者さんの多くに知的発達障害があり、私がこれまであまり診たことがない症状をもった人達がたくさんいます。

このような環境で言語聴覚士として、どういった介入・支援ができるのかトライしています。そこではリハビリ職種が入職するのは初めてとのことでした。

利用者さん一人一人に強い個性・症状がみられますが、病院のようにすぐにカルテが見られる状況にはないこともあり、どのような介入が良いのか、戸惑いました。

しかし現在は、そういった環境でも何とか少しずつ関わりをもてる人が増えてきました。

それには、ある本に載っていた考え方が非常に役に立ったので、今日はその中のひとつを紹介したいと思います。

それは『認知機能の評価の最初は表情・しぐさ等の様子の評価から』というもので以下はその内容です。

人間の脳は、動物と共通の脳の上に、ヒト独自の脳がのっているような構造になっている。

例えば、

「甘いものが大好きだからケーキを食べたい」

と考える動物脳を

「すごく食べたいけど、痩せるために今は我慢すべき」

とヒト独自の脳が制御している。

「○○すべき」(ヒト独自の脳:目的本位)

「○○したい」(動物脳:気分本位)

を抑えつけることを続けると

「やらなければならないのは分かるけど体が言うことをきかない」

ような状態が見られ、さらにそれを続けると

人によってはうつのような状態になる…。

逆に言うと、

「目的本位をやめて気分本位に生きる=動物脳の意見を優先させるようにする」

ことで活力を保つことができるとも言える。

つまり、動物脳の意見が、頭の働きの活力やエネルギー源となる。

動物脳の本能的な欲求は、内臓の状態が起源であり、自分の体調を保つための欲求である。

だから動物脳の状態を常に気にする。そのためには話を聴くだけでなく、しぐさや表情などの観察が非常に大切。

さらに『感情は認知機能の土台なので、その良し悪しで、認知機能の動きは大きく変わる』

これを読み、私の臨床と照らし合わせて深く納得させられました。

これは症状が重い人にはもちろんのこと、ふつうに訓練できる人に対してもその能力を引き出したり活き活きと生活してもらうためにも、忘れてはならない視点・考え方だと思いました。

ではまた次回。

参考 : 高次脳機能障害・発達障害・認知症のための邪道な地域支援養成講座 / 三輪書店

 

 

 

 

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